Mac入門者のための特殊キー+マウスコンビネーションの基本
Macはもともとマウス主体のインターフェイスなので、いくつかの特殊キーとマウスを組み合わせたショートカットがいろいろと存在しています。しかし、意外とその手の情報をWebで見かけません。
キーボードショートカットの解説はごまんとありますし、全てキーボードで操作したいニーズもあるのだろうと思いますが、逆にマウスカーソルは、一気に2次元的な動きが出来る訳なので、うまく使えば1次元的なキーボードより直感的で効率的なことが出来るのではないでしょうか。てのは言い訳ですが、マウスまわりのショートカットの基本をざっくりとまとめてみました。
ホームポジション
本題に入る前に、Macを操作する際のホームポジションの話。もちろん、キーボードを打つ時は普通にキーボードのホームポジションを使えば良いですが、マウス操作をする時は、左手はキーボードのポジションのまま、右手だけマウスに持っていくのが基本ですね。
そんなの当たり前と思うかも知れませんが、基本的なキーボードショートカット(Undo、カット、コピー、ペースト、全選択、保存、複製、検索、終了、ウィンドウを閉じる)は左手一つで操作できるようになっていて、右手がマウスにあっても操作に困りません。むしろこれらを同時に使い、マウス操作と組み合わせて効率が上がるというもの。
また、ここでは、コマンドキーやオプションキーといった特殊キーとマウス操作を同時に行うようなモノを紹介したいのですが、すばやく特殊キーを押すためにも、左手はキーボードのホームポジション付近を守っているほうが良いでしょう。
ちょっと脇道にそれると、昔のMacのマウスにはボタンが1つしかありませんでしたが、これで特に困らないのもこのポジションのためと言えるかもしれません。OS 8くらいから導入された(Winからの輸入ですね)コンテクストメニューは、Control + マウスクリックという、右クリックに慣れた人には厄介な代物だと思いますが、Mac使い的にはこうしたポジションに慣れているので、大きな問題はなかった訳です。(とはいうものの、当時結構戸惑ったのは確かで、そのおかげというか、FinderPopという機能拡張(長押しでコンテクストメニューが開く、その他の機能追加)が流行しました。)
ファイル操作
まずはFinderの操作です。
クリック | 選択 | |
Command + クリック | 複数ファイル選択 | |
Shift + クリック | 複数ファイル選択 | 最初に選択されていたものと、Shift + クリックされたものの間を全て選択 |
ダブルクリック | 開く | |
Command + ダブルクリック | 別ウィンドウで開く/同じウィンドウで開く | 『フォルダを常に新規ウィンドウで開く』設定次第で変化 |
Option + ダブルクリック | ファイル・フォルダを開いてウィンドウを閉じる | 開いた後にそのファイル・フォルダの置いてあるウィンドウを閉じる |
ドラッグ | 移動 | |
Command + ドラッグ | 移動してグリッドに合せる/グリッドを無視する | 『常にグリッドに合せる』設定次第で変化 |
Option + ドラッグ | コピーする | |
Command + Option + ドラッグ | エイリアスを作る | |
フォルダにドラッグして(クリック状態のまま)暫く待つ | 重ねているフォルダが自動で開く | ショートカットではないけれど一応書いておく |
キーボードショートカットにも言えることですが、Macではかなりのアプリケーションについて、基本的なショートカットがFinderと共通になっているので、上記の操作はFinder以外でも使えたりします。
例えばファイルコピーをする際のOption + マウスドラッグは、PhotoShopやその他のペイント or ドローソフトでも同様に、何らかのオブジェクトのコピーに対応していることが多いです。
あと、最後の『しばらく待つ』は、スプリングフォルダと呼ばれる機能ですが、驚異的に便利な事が多いので、書いておきます。スプリングまでの時間は設定で変更出来ますが、急いでいる時はスペースバーを押すとすぐ開きます。
ウィンドウ操作
これはFinderに限らずウィンドウ全般について。
アクティブなウィンドウのタイトルをCommand + クリック | ファイル階層をメニューとして表示(もちろん開ける) | |
アクティブでないウィンドウのタイトルバーをCommand + ドラッグ | アクティブにせず移動 | 裏にあるウィンドウをアクティブにせずに動かしたい時など |
閉じるボタンクリック | ウィンドウを閉じる | |
Option + 閉じるボタン | 全てのウィンドウを閉じる | |
最小化ボタンクリック | Dockにしまう | |
タイトルバーダブルクリック | Dockにしまう | 最小化ボタンと一緒 |
Option + 最小化 | 全てDockにしまう | ちなみにDock内の最小化されたウィンドウをOption + クリックで『全てDockから出す』 |
Shift + 最小化 | ゆっくりDockにしまう | ←これはオマケ。Shiftを押している時はExposeとかもゆっくりになる |
拡大ボタンクリック | ウィンドウを適当なサイズに拡大・縮小 | |
Option + 拡大 | 全てのウィンドウを適当なサイズに拡大・縮小 | |
アクティブでないウィンドウをクリック | アクティブ(前面)にする | |
Option + アクティブでないウィンドウをクリック | 選択されたアプリケーションをアクティブにして、アクティブだったアプリケーションを『隠す』 | 『隠す』は起動したままウィンドウが見えなくなるコマンド |
ちなみに『全てのウィンドウ』は『そのアプリケーションが管理する』全てのウィンドウということになるので、例えばSafariの全てのウィンドウを最小化してもFinder等の別アプリケーションのウィンドウは最小化されません。
あと、『拡大』ボタンは、+マークが付いているのでいかにも大きくなりそうですが、Winでいう『全画面』とは違って『最適化』に近いもので、適当なサイズに広げてくれる、と言うような機能になっています。(広げた後に押すと元のサイズに戻してくれます。)
Macでは全画面を占有するような作りのアプリケーションは、まったく無い訳ではないのですがあまり多くはありません。Winでは、アプリケーションを全画面にして使う人を割と見かけるので違和感がある人もいるかもしれませんが、慣れるとどっかしらにデスクトップが見えてないことが不安になるようになります。(たぶん。)
どうしても全画面にしたいという人は、megazoomerというSIMBLプラグインを入れると幸せになれるかもしれません。(もちろん自己責任でどうぞ。)
まとめ
というわけで、基本的なものについて紹介してみました。キーボードショートカットやコンテクストメニューも便利ですが、特殊キーと組み合わせたマウス操作を使いこなすとさらに選択肢が広がるのではないかと思います。うまく使って快適なMacライフを送ってください。