世界の終わりの壁際で

久々の感想文がなぜかこれ。あれとかそれとかをすっ飛ばしてなぜかこれ。軽い。ラノベの定義は知らないが、私にとってはこういうのは「ライト」である。ふと、文章の軽さ、重さとは一体なんなのだろうかと思う。別にお話としての「深刻さ」のことではない。…

言い訳

前に書いた記事が1年以上前という…。最後のが「エピローグ」なのですごく良い感じなのだが、下書きにはちゃんと「プロローグ」も入っていて、書いたなら出せよと突っ込みたい。それはそのうち出すとして、今年一番気に入っていたのは…うーん、なんだろう。悩…

エピローグ

物語の物語。物語の中に逃げ込んだ、人類の末裔たる登場人物たちによる物語。相変わらず入れ子構造が激しく、人によっては混乱の要因だろうと思うが、何も特別なものではない。物語と現実との出入りは、日常的に、今まさにここでも起きる。MYSTというゲーム&…

SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと

これは、原文が本当にこうなのか、それとも翻訳者のせいでこんなになっているのか。海外翻訳のSFを散々読んできて、原作者の他に、翻訳者にも文章の癖みたいなものがある(ので原作者との文章での相性問題が翻訳者に関してもある)ことは分かっていたが、こ…

伊藤計劃トリビュート

ダイレクトに世界観を受け継いでいるものから、テーマ的なものを受け継いだものなど。いろんな人が書くとピンキリになったりするが、どれも楽しめる内容だった。設定や論理展開について、いやそうはならないだろうとか思うものもあるのだが、それはそれ。考…

夏色の想像力

同人誌なのだが、恐るべき寄稿者のラインナップと、無意味にこだわった創元SFのパクリっぷり(「草原SF文庫」になっている)が凄い。内容も、商業レベルから一歩離れているせいか、ふわっと軽く遊べているように感じられるところがとても素晴らしい。序文で…

シャッフル航法

とりあえず表題作は、イントロダクションを読む。本文を数える。4段落。句読点分割で1段落あたり13。全体を見渡す。00と08が一緒。ルールに従っているか確認。改めて00から読んでみる。と言うフローで処理した。最後の一文は、生成手順を思い浮かべて「笑う…

年刊日本SF傑作選2014 折り紙衛星の伝説

去年のを飛ばして(下書きに残ってるが)今年のを。もともと私は海外翻訳SFばっかり読んでいて、ちょうど傑作選が出るようになった頃に日本の人のものも読むようになった。当時は自分にとって新鮮だったし、球数が今より少なかったためなのか玉石混交に感じ…

ゼンデギ

イーガン作品のうち、遠未来を扱っている作品を苦手にしているなら、本作は現実との時代的差分が少ないためか、比較的分かりやすい側なのではと思う。ヴィンジにおける「レインボーズエンド」的な。まあ自分は「白熱光」のほうが好きだけど…。

リライト、リビジョン、リアクト、リライブ

個人的にはいまひとつだった。リライトは、いろいろ謎を残しつつ気を引いたのだが、全体を通すと、何か言い訳じみたものを感じてしまう。緻密という評判ではあるのだが、むしろツッコミどころが多いような。一方で矛盾をはらんでも走り切れるほどには、スト…

全滅領域、監視機構、世界受容

自分はだいたい、本屋で裏のあらすじを読んで、気になったら読む方式で、これもたまたま読んだ。SF方向だと思ったのだが、あっち系ホラーの様相が強く、読み出しでずっこけたが、あっち系ホラーもSFと近縁種とは言えるし、読み始めた以上ということで、全部…

GAE で Perl を動かせるなら

Google App Engine の Managed VMs を使って Perl を動かすのを試した。AppEngine - Perl Mojolicious Framework on Google App Engine Managed VMs - Qiitaqiita.comaql/perl-appengine-samplegithub.com単なる「やってみた」系で、内容として難しいことは…

溜まりに溜まった下書きを放出

した。ちなみにまだ半端な状態のものがたくさんあって、困ってます…。 さよならの儀式、のまえに極恒星群もある オニキス、アマゾンおすすめだった フェッセンデンの宇宙、いまさら ダイナミックフィギュア、いつの下書きだこれ SF的な宇宙で安全に暮らすっ…

レッドスーツ

メタなSFで、特に宇宙もののB級SF好きがニヤリとしそう。なんだろう、ただでさえ”アレ”なギャラクシークエストをひっくり返して折り畳んで紙飛行機にして飛ばしてみた、みたいに言えば分かるだろうか。自分は好きです。

know

一般的見解でラノベなのかそうでないかは知らないが、そこそこの軽さ/重さであった(偉そう)。テーマは想像と異なって面白かったし、SF的ガジェットも新規性は感じないものの良くできたものと思ったが、サイエンス的な側面でライトな感じ。例えば、特異点…

皆勤の徒

なんと言いますか、要するにおすすめできない。円城塔と同様の状態であり、理由も似た感じだ。ここには、おすすめできない理由を記す。はじめに書いておくけれど、決して作品が悪いわけではない。むしろ素晴らしい。本当は、ぜひ読んでもらい、解釈を語り合…

白熱光

イーガンお得意の世界での、ある種のファーストコンタクトものだろうか。すでに銀河系内は複数の種族による文化が形成されている世界観だが、未発見の種族の手がかりを見つけて探しにゆくというストーリー。 全体は交互に展開する2つの話で成り立つ。特に「…

ブラインドサイト

ある種のファーストコンタクトものだが、「ある種」とは「ソラリス」の類である。 そもそも我々の想像する「生命」は、大抵が液体の水ベースなので、そうするとそういうものが安定して存在しうる環境は限られるだろう。ただ、「生命」や「知性」などの定義は…

天冥の標VII

いちおう、1巻の土台にようやく繋がるところ。ストーリーの土台としても、舞台としても、揃ったとことだろうか。巻数的に忘れ物がありそうではあるが。 1巻が必ずしも1冊ではないので、長い長い話になっているが、ひとつづきとしてちゃんと楽しめるのはすご…

GitPrepをcartonベースでインストールする

いろいろあって、GitPrepを試してみることに。http://gitprep.org/共有サーバでのセットアップ手順の他に普通にLinuxでセットアップする方法(setup.shを実行するやつ)もREADMEに書いてあるが、都合上モジュール類をcartonで処理したい。セットアップスクリ…

箱男

自分はSF読みであるが、嫁(文系)のオススメでなぜか安部公房を読むことになった。SF読みと文学読みの共有可能なジャンルは、先鋭的純文学(?)であったらしい。あらすじや解説などを読むと、匿名性の追求やらということになっている。自分もそういう小難…

風の邦、星の渚

中世でファーストコンタクト、と来るとどうしても「異星人の郷」と比較したくなるが、方向性が大きく違う。別にファーストコンタクト自体はテーマではないようだし、そもそも問題にもなっていない。それよりも町作りものというか、「復活の地」のような感じ…

機龍警察 自爆条項

普通に警察ものとして読むと良いのではないかと思った。至近未来ということなので現実ともリンクしかねない設定になり、なかなか出来のいい「現代もの」と考えてもさほど遜色ない気がする。自分はそういうのはあまり読んだことはないので、そっち方面が好き…

THE FUTURE IS JAPANESE

海外で出版された「日本テーマのアンソロジー」を日本語に翻訳した、という、経路が何か複雑な逆輸入?作品集。玉石混交というか、これで終わっていいの?と思うような終わり方をされたりもするのだが、最近の短編のトレンドなんだろうか。良いんだけど。い…

ペンギン・ハイウェイ

唐突にこれを読んだのは、本作がSFだとかそうでないとかを見たからなので、一応SF読みとしてSFなのか考察したい。SFの定義は割と曖昧なので、ハッキリしたことは何とも言い難い。参照しやすいWikipediaあたりを見ても、何かの定義になっているようには到底思…

Net::Twitter->updateのresをMojo::JSONに通すとidがズレる

TweetのIDはMojo::JSONを通る過程で丸められてしまう事がある、という話。 use feature 'say'; use Net::Twitter; use Mojo::JSON 'j'; my $nt = Net::Twitter->new( ... ); my $res = $nt->update( scalar localtime ); say $res->{id}; => 362827222706438…

バナナ剥きには最適の日々

何故か円城塔が並んだので(しかも前回が200日以上前でさらに読んだ順序からすれば道化師の蝶の方がだいぶ先だ!)、もう一つ並べておく。基本的に自分は文庫派(?)の人間でハードカバーの本を買わないのだが(持ち歩きにくくて…)、せっかく珍しい人が芥…

道化師の蝶

書いたと思っていたのだけれど書いていなかったので(ローカルのノートに書いていたらしい)、今更ながら公開しておく。何故か今日、そんな話になったもので。表題作は芥川賞を受賞した。驚くべきことだ。難しいとか読めない、破綻している、バカにしている…

屍者の帝国

楽しんで読むことができた。いろいろあるにしても、きちんとエンターテイメントとして読める。何よりも素晴らしいのは、円城塔であるにもかかわらず、十分に伊藤計劃を感じられることだろう。確かに、伊藤計劃だったらこうはならないのではないか、と思うと…

図書館戦争

ライトでさっくり読めてしまうが、本好きの人たちが喜んだ理由というのはわかる気がした。本好きの人(≠本を読む人)たちって、決してマイノリティではないけれどかといって今どきマジョリティってわけでもなく、若干肩身の狭い思いもありつつ(それは自分が…